2021年11月01日

ランボー超人Bの物語-8超人って大変L

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目薬を差すときに、つい目をつぶりたくなるみたいに、弾丸が飛んで来るのが見えるのに、避けずに受け止めるってのは辛い
だけど、俺から言ったことなんで、頑張って胸を出して受けてやった

絶対大丈夫だって信じてたけど、やっぱり怖いもんだな
どうしても体が逃げようとするけど、今度は胸の辺りだから、ちゃんと当った。で、なんともない
ガタイくんは頭に来てたのか、続けざまに今度は頭に弾が飛んで来た
胸で受け止めた直後なんで、避ける間がなく右目の上に当ったのが分かった

胸に当った方は、ひしゃげて床に落ちて、額の方は当った瞬間にちょっと頭を振ってしまったんで、俺の右側の壁に懸ってた制服姿の偉そうな人の、絵に当ってガラスを派手に割っちまった

「も、もういい。やめろ、やめるんだっ。部屋がめちゃめちゃになるじゃないか!」総監さんが、思いっ切りあせった声で叫んだ
ガタイくんは呆然として突っ立ってるし、偉そうマンも、さすがに驚いた顔してる

「まあ、こんななんで、俺を捕まえるとか、一般人用の法律で裁判するとかは、なしでお願いします。どっちみち、刑務所に入れられたって、好きな時に鉄格子でもコンクリート壁でも、ぶっ壊して出て行けるんで」
「そ、それはそうだが…。しかし、我が国は法治国家であるから、君だけ特別扱いなんて…」警視総監がもごもご言ってると、偉そうマンが喋り出した

「超人ランボーさん。貴方が強気でいられるのはわかります。しかし、我々にだって、立場がある。そこで、どうでしょう、とにかくしばらくお時間を頂きたいので、結論が出る間だけでも、我々の指定する場所で、待機して頂く、ということにできませんか?」ぐっと下手に出てきた
「まあ、それは考えてもいいけど、とりあえず、お隣の部屋の奥の小部屋に隠れている、本物の警視総監さんにも、ご意見を伺いたいんですが」さっきから、ちらちら隣の部屋の様子を透視してた俺としては、あんまり良くは見えてないけど、多分あっちに本物が隠れてるって予想したんで、ちょっとブラフをかませてみたんだ

案の定、偉そうマンがこれまでになく動揺したんで、アタリ!と思った俺は、次の一手を打つ
「あれって、映画で見たセキュリティルームってやつですよね。なんかあったときに避難するとこ。あれだって、俺ならぶっ壊せるし、なんだったら、部屋ごとこの階から、突き落とすことだってできるんですよ」決定打だったみたい
多分、俺がビルの解体工事やってた動画を見てただろうから、俺の言ってることが本当だって、知ってるはず

「わ、わかった。成森君、大妻警視総監をこちらにご案内して」偉そうマンが、緊張した声でガタイくんに命令する
「そうそう、いろいろ仕切ってるお宅のお名前は、なんて言うんです?」ずっと気になってたことをついでに訊いてやった
「おっ、これは失礼した、私は公安1課長の星崎と申します」案外素直に、名前を名乗ってくれた

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大妻さんという本物(?)の警視総監が、隣の部屋から出て来ると、それまで総監の椅子に座っていた人が、慌てて立ち上って席を譲った

隣の部屋から総監と一緒に出てきた五人が、ばらばらっとこちら側の部屋の中で配置に着く
俺は完全に囲まれた状態で、総監に対面してる訳だけど、もちろん超人なんでびくともしてない

「失礼ながら、隣でモニター越しに拝見していたが、貴方は本物の超人のようですな」ちゃんと自分の席に座った総監さんは、喋り方も落ち着いてて偉い人感満載だ
「そうですよ。ご覧になっていた通りのスー○ーマンなんです、俺」こっちも、さらっと返答してやった

「貴方の申し出ですが、私の一存で、一般国民と別扱いできるのかどうかは、この場でご返答できるものではありません。どうかその辺りは、ご理解ください」おおっ、なんか説得にかかってきたぞぉ

「いや、俺は別に特別扱いしてくれなんて言ってませんよ。基本、俺は正義の味方の積りですけど、今日みたいに、一般人としてホテルに泊まってたら、逮捕!なんて言われると、困るって言ってるんです」

「つまり、一般人の上辻…ん、上曲り…」「上辻曲さんです、総監」星崎さんが補足する
「そう、その上辻曲さんの状態でいるときは、警察として接触して欲しくない、ということかね」ちょっとだけ、上から目線の喋りになってる

「まあどうせ、捕まえられっこないんですけど、大騒ぎになっちゃうじゃないですか、大勢人がいると」
「それなら、君はどうして欲しいと言うんだ」今度は、星崎さんが若干熱くなってきた

「超人のときには、基本、人助け中だと分かって欲しいのと、なりゆきで少し物が壊れても、見逃して欲しいのと、個人的な生活に、いちいち口を出して欲しくないってとこです」随分虫がいいってのは、分かってる

「だから、そういうこともひっくるめて、まだなにも言えんと言ってるじゃないか」大妻警視総監さんも、少しいらついてきたみたいだ

「ま、どっちでもいいです。一応、言うことは言ったんで、俺、もう帰ります」言ってる俺も、こりゃ無茶ぶりだよな、って分かってはいるんだ

「ちょ、ちょっと待ってくれ。正義の味方って言うのは、警察には協力するってことだろ。だったら、協力者としての連絡先だけでも、教えていってくれ」星崎さんが、慌てて付足してきたんで、俺はいいですよ、って言って、スマホの番号とメアドを教えてやった

その後、十一階の窓を開けてもらって、俺はできるだけかっこよく、空を飛んでアパートに帰った
posted by 熟年超人K at 12:01| Comment(0) | 書き足しお気楽SF小説
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