2022年09月20日

ランボー超人Bの物語-15 こりゃヒーロー誕生か?!@ 

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これでジョーが俺のこと喋ってるってわかったんで、一応お礼だけ言って、お別れしようとしたら、このマミっていう娘は、それじゃあ満足できないって感じで、俺の手にしがみついてきて「ねえ、今度、マミをお空に連れてってくんない?」ときた

いやいやいや、それはないでしょ、って俺の頭ん中に駒ちゃんが浮かんで、猛烈に首を振ってる
「いや、危ないからそれは無理だわ」って、なんだか俺たじたじしちゃってる?

「ふ〜ん、ダメなの。そっか、もう誰かいい女(ヒト)いるのかぁ。じゃあ、2番目でいいから、余裕ができたらマミたんも、よろしくねぇ」なんとなんと、これって、アレなの?

絶対、俺より年下だろーに、ぐいぐい来るなぁ
「また、遭えたらね。そんとき、考えるってことで」とにかく、なんか変な約束しちゃわないうちに、ここからバイバイしよう、って腰を浮かせたそのタイミングで、金ブチ眼鏡が登場

「どうですか、お話は弾みましたでしょうか?マミさんは、まだエンディングがありますから、そろそろよろしくですよ。超人ランボーさんは、もう少しお話伺いたいので、よろしくお願いいたします」先に釘を刺されてまった

「今日はありがとうございました。けど、俺はTテレ以外の局には、出られないような契約交わしてるんで…」こっちも先手打って、とにかくライバル局同士のごたごたに巻き込まれたらいかん、って思ったんだ

「ふーん」と言って板倉Pが、右手の人差し指をかなり高い鼻に添え、L字にした親指を顎に当ててカッコつけのポーズとってから「超人ランボーさんなら、そんな契約なんて関係ないでしょう」って、決めてきた

「あ、いや、俺は約束ごとは守りたい方なんで…」っていうか、なんかその言い方が、気に入らないんだよね
「おお、そうなんですか、それはすばらしいお心がけですね。なんか最近は、そのあたりが結構ごたごたしてましてね。ウチもいろいろフレキシブルに考えられるようになってるんですが」

「わかって頂ければ、いいんで。じゃ、俺はこれで」マスクしてるんで、俺のほっとした笑顔は見せられなかったけど、案外いい人なんかな、この金ブチ眼鏡さん

「ウチは、超人ランボーさんみたいに、正義のために一般市民を守ろうとしている方には、そんな契約なんて、考えませんよ。だって、超人ランボーさんは、国民みんなのスーパーヒーローなんですから」おっと、そう来る

もう立ち上がりかけてた俺は、なんとなくまた腰を下ろしてしまった
絶対、裏があるんだろーな、って分かってたんだけど、ついつい話の続きがあるんなら、聞いた方がいいかなって思っちまった俺の心の動きは、マスクしてても見えるのか?

「あ、いや、すみません。まあ、もしも、もしもですけど、Nテレに寄ってみてもいいかな、という気分のときは、お気軽にこの板倉に言ってください。受付のメンバーには、超人ランボーさんは、いつでもフリーパスだと言っておきますから」と言って、すごくいい笑顔を見せた

「そうそう、さっきのマミさんもですけど、ウチの木曜ドラマの出演者の雪村香澄さんも、超人ランボーさんのフアンだって言ってましたから、もしお会い頂けるのなら、セッテイングしますので。それでは」って、新しい餌を撒いて、立ちあがると会釈して帰りのドアを開けてくれた
posted by 熟年超人K at 22:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 書き足しお気楽SF小説

2022年09月11日

ランボー超人Bの物語-14 正義なんだから暴れ放題E

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テレビ業界ってゆーとこは、どこも同じようなもんだと思ってたけど、この局はTテレよりもちょっとお高く留まってるような気がする
この金ブチ眼鏡の印象のせいなんだろうけど、コーヒーを出してくれた女の人も、かなりつんつんしてた

いや、そんなことはどうでもいいや、と思った(別に来なきゃいい訳だし)んで「で、そんなことより、結局あの娘に会わせてもらえるんですか、ダメなんですか?」って、上から喋りで強気に出てみた

「あ、そうですね、それがご訪問の主題だったんですよね。すみません、もう少々お待ち願えませんでしょうか」って、また、はぐらかしか
その時、ドアがバッって開いて、ステージ衣装のままの女の子が飛び込んで来た

「お待たせしましたぁ!、プロデューサーさんっ」息はあはあで、赤い顔して、汗一杯の額に髪の毛が一房張り付いてる女の子は、一生懸命なのがそのまんまで、まぶしく輝いて見えた

「ああ、ご苦労さまですマミさん。こちらは今話題のヒーロー、超人ランボーさんです。なにか貴女にお話があるそうで、ウチの局にお出でになったので、貴女に来て頂いた訳なんです。それでは、私は別室に引っ込んでますので、どうぞランボーさん、ゆっくりお話を」って、言うと、軽く会釈して、部屋を出て行った

ばかっ丁寧なのは好きじゃないけど、案外いい人なのかも、って俺はデータを書き換えた
板倉Pさんが出て行ったので、彼女は俺と二人っきりになって緊張してるように見えた(変なフアンが出て来たと思ってるんじゃないかな)

「すぅっごぉーいぃ!本物のちょーじんランボーさんじゃないですかぁー!マミたん感激ですぅハート」って、こんなキャラだったのぉ

「えっとぉ、今日、俺が逢いに来たのはですねぇ…」なんか調子が狂ってる俺
「あっ、そーかぁ、さっきマミが、ちょーじんランボーさんのこと、テレビで喋ったから、なにか間違ってるとこあるよ、って教えに来てくれたんですねぇハート

いやまあそうだけど、いやそうじゃなくって、ちょっと誰から話し聞いてるのか、それだけなんだけど…
俺は、なんかどぎまぎしちゃって、話すに話せない状態になっちまってる

「い、いやぁ、間違ってるとかじゃなくって。ほら、あの事件に俺が関わってるって、友達から聞いたって」
「ああーそれかぁ。そですよね、なんかまだ言っちゃいけないこと、マミが言っちゃったって、それで叱りに来たんですねぇ。ごめんなさい」と舌ぺろ…う〜ん可愛い!!

「だから、叱りに来た訳じゃぁなくて、ですね、その話を教えてくれた、お友だちって誰なのか、教えて欲しいだけなんで…」これじゃあ、こっちがおどおどしてるみたいじゃんか

「お友だちのジョーはぁ、城崎くんだからジョーなんだよね。あの子、金髪にしちゃってるけど、パパは、しゃちょーなんで、割とお金持ちなんだよね。ランボーさんと最近、ダチンコになったって、自慢してたよ」…なーるほど、そうだったのか、やっぱりあいつが喋ってるんだ
posted by 熟年超人K at 15:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 書き足しお気楽SF小説