2022年07月13日

ランボー超人Bの物語-13 本気で正義の味方やってみるE

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「ちょっ、ちょい待てや」多分、ボスが吹っ飛んじまったんで、やる気もなにも一緒に吹っ飛んじまったんだろ、黒い革製の上着に、黒いシャツ、黒い革製のズボン穿いたお洒落な背高男が、前に手を出して抑えるような身振りをした。まあカッコ良い奴なんだけど、声が、かすれてるんで、弱っちくも見える

「おまえ…あんた、なにが目的なんや。このシマが欲しいんか?」なんか、関西、入ってる?
「なんで、それ先に訊いてくれんかったの」って、折角なんで相手のノリに合せてやることにしたった
「そーかあんた、どっかの組織の特攻隊なんやな」話がどんどん変な方に転がってく

「まあ、どーでもいいじゃん。とにかく、あんたらもう降参するんなら、許してやるから…えっと、あんたらの組の名前は、なんだっけ」そうそう、それ聞いとかないと
「七星会だ。名前も知らんでかちこんだんか」もう一人の、ベスト2か3の赤いシャツに白い上着を着たキザな野郎(体格は良くって、むきむきなのを見せたいのかシャツのボタンを3つ外してる)

なんとなく会話が続いてるが、壁際野郎のブラックジャックがぴくぴくし始めたし、黒革野郎もゆっくり手を下に伸ばそうとしてるのは、俺さまご存知の上だぜ
赤シャツマッチョの方は、俺の注意を引きたいのか、まっすぐこっちを見て喋ってる

「しかし、あんた本当に強いな。それだけ強いんなら、あんたの組じゃあ、幹部クラスだろ」とうとう、おだて始めたよ…ってことは、そろそろ来るかな
予期してた通り、和気あいあい的なムードは一瞬にして吹っ飛び、黒革野郎が床に落ちてた拳銃を拾うと同時に、ブラックジャックがぶーんと俺の頭めがけて打ち下ろされ、赤シャツが横っ飛びに跳んで、俺の視界から消える、みたいな連携プレイ。お見事!

だけど俺、普通人じゃないから、そのあたりはゆっくり見えるし、もっともっと素早く動けるんだよね
ブラックジャックは俺がいないとこに飛んだし、黒革野郎は拳銃を掴んで、構えようとしてるとこに俺が一気に近寄って、手首掴んだからあせって引金引いちまった。ダァーンって発射された弾が、ブラックジャック君の足元に当ったんで、うわぁーって叫ぶと、けんけんしながら逃げ出した

赤シャツは、って思って見回すと、まだ拳銃があったようで、今度はしっかり両手で構えてこっちを狙ってる
「残念だったなぁ。これでお前は終わりだっ」喋り終わると同時に、弾は発射され、さすがの俺も動く間無し

ぱん!って当ったが、残念、俺はこれで終わりじゃなかった
ブラックジャック君が放り出してったブラックジャックを掴んで、ぶんって投げてやった
弾が当たったのに平気な俺を見て、驚いちまってた赤シャツはブラックジャックと一緒に後ろにひっくり返って…終わった

これで全員終了だなって思ったけど、念のため部屋の中を丁寧に見回す
俺が部屋に入ってすぐかかってきた壁際連中は、そろそろ回復して動き始めてる。特に最初にバットを振ってきた後、蹴って来た奴とカーリーヘアの二人は、ソファんとこに放り込んだんでダメージが少なかったようだ

そいつらがこっちを睨んでるんで「やるのかっ」って、脅かしたら「いやーやりません!」って声が揃った
「よし、そんじゃあ、お前ら七星会って言ったっけ。お前らは、今日で解散!この後、まだなんか悪さしてるの分かったら、今度は皆殺しだかんな!」ちょっとオーバーだけど、これくらい言っとかないとな

後は、ほっといて部屋を出ると、非常階段の処にさっきのジョーが立ってて「終わったんすか、兄貴」って、安手のチンピラドラマみたいな台詞で締めてくれた
posted by 熟年超人K at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 書き足しお気楽SF小説