2022年05月31日

ランボー超人Bの物語-12 人気者っていろいろ大変B

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うっかり自分から言い出したみたいになっちまって、俺としては、しまったかなって反省する部分もあったんだけど、結局まあいいかってことで、それ以上くよくよ考えるのは止めた

でも、駒ちゃんには相談しといた方がいいかな、って思ったんで、軽く事情を説明しつつ、今夜とか明日、こっちに来れる?ってメールしといた。が、返事はないまま
― なんだよ、この前のこと、まだ怒ってんのかなぁ?

しょうがないんで、もしお助けマンみたいにやるんだったら、どういう場合はやってもいい、こういう場合はやりたくないってこと、先に決めとかないと、なんでもやるになっちゃって、いつか困ることになるんじゃないかって、俺的には珍しく閃いた

じゃあ、どういう場合だよ、ってもう一人の俺が、うだうだ迷ってる俺に口を出して来る
う〜ん困った。昔っからあんまり深く考えない方だったけど、超人になってからは、なにが起きても大体何とかなるから、ぜ〜んぜん考え無くなってたんだよな

一個だけ言えるのは、家直して欲しいとかは、建設業界に悪いからやりたくないな、ってことぐらいかな
て言うことは、俺じゃなくっても誰かに頼めばできることなら、俺がしゃしゃり出ること無いじゃんってことだろ

そんなこと考えてたら、メール着信音が鳴った
おっ駒ちゃんか、って思ってスマホ取出して見ると、ピンポーン、駒ちゃんからのメールでした(嬉!)

“ひとつだけアドバイスします 局の依頼でお助けマンとかやるんだったら 助けに行く先が 本当に貴方の力を必要としているのか 局が必ず調査しておくこと その結果は局が全責任を負う それをしっかり約束させておくこと そこは必ず念押しするようにね”
おおっ、なんか頼もしいつーか、上から目線の指示だなぁ

それ以外のことはコメントないとこみると、まだなんか怒ってるんかな
でも、なんにも怒られるようなことしてないのに、ってついグチりたくなる俺(ぶわーって飛んでって、さあーって連れて来ちゃおうか!…なんて嘘、それやったら駄目でしょ)

でも駒ちゃんのアドバイスは、いいとこ突いてたと思う
翌日ザキさんから、会いたいって連絡があったんで、会う前にお助けする場合、依頼して来た相手のことは、局の責任でしっかり調べといて欲しい、ってことと、ついでに建設関連的な話になるんだったら、やらないってことも伝えた

ザキさんも、まさかそんな話になるなんて想像してなかったみたいで「上の人としっかり相談してお答えしますんで、ちょっと日にちを頂けますか」って話になって、その返事が来たのは翌週だった
駒ちゃんからは、相変わらず連絡がないので、俺は落ち込んだままの4日間だった
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2022年05月24日

ランボー超人Bの物語-12 人気者っていろいろ大変A

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それでも、次の角を曲ったとこで、一気に8階建てのビルの屋上まで飛び上がって、女の子たちを撒いてあげた
だってどうせ、俺の後なんか付いて来たって、いいことなんかないもんね

それでも、女の子たちに追いかけられることなんて、俺的には人生初めての経験だから、なんか嬉しい気分になっちゃうのはしょうがない

そんな話を夜、駒ちゃんが来たときに喋ったら、ちょい機嫌悪くなったみたいで(俺ってデリカシーないな)
「ふーん、勇太郎さん嬉しそーね」って言っただけで、話が途切れちまった

もち、しまった!って、俺だってすぐ気が付いて「今日、局でなにか面白いことあった?」って、間抜けな話題転換してみたけど「別にないよ」ってなって、俺的には他の話題が出て来ず、もう黙ってテレビ見てるだけ

ってなると、時間経つののろくなって、俺の頭の中じゃあ、なんか別の話題探さなきゃ、ってなってますます重い時間の中を、もったらもったら歩いてる感じ

「じゃあ、時間遅いから、もう帰るねっ」って、駒ちゃんが言ったときには、まずいぞまずいぞって気持ちと、なんか少しほっとした気持ちと、もうなんか分からんけどメンドクサイナーって思う俺の三人が、ぼーっとしちゃってるだけだった

別に女の子たちとなんか話した訳でもないのに、なんであんなに怒るみたいになるんだろ、って正直思った
新しいマンションの夜は、こうしてうんとつまらないものになってしまったのであ〜る

それから1週間、SITの訓練と雄仁塚建設の仕事が交互に入ったお蔭で、俺は忙しくなったんで、駒ちゃんの連絡が無いことが、別に気にはなってなかった

さすがに、これはまずいだろーって俺だって思うこともあったんで、何回かメールしたけど返信もなく、電話かけても留守電の案内メッセージしか聞けないんで、なんか怒れてきて、もーいいや!状態

そんな駒ちゃんが怒って(?)帰っちゃった日から8日後、ザキさんから電話があった
「超人ランボーさんの出演依頼が殺到してるんですが、上辻曲さんのご予定ってマネジメント可能なんでしょうか?」いつものザキさんらしくない、ちょっとよそよそしい感じがした

「出演依頼って、またニュース番組かなんかですか」
「いや〜、それがウチの局のバラエティ番組なんですよ。それも3本」へえ〜、Tテレのバラエティって言うと、お笑いのコンビが司会してるお昼のやつとか、かなぁ

「どんな風に演るの期待されてるんっすか。俺、お笑いとか観るの好きな方だけど、話なんてうまく出来ないし、オチ付けるなんて絶対無理っすから…」これは正直本音だ

「それは大丈夫ですよ。超人ランボーさんとして出演して頂ける場合は、MCが上手く回すんで、超人ランボーさんとしては、例えば空を飛んでバスケのリングにダンクで叩き込むとか、とにかく今まで見せたことのない超能力をご披露頂く、とかですねぇ」…なんだ見世物になれってか

「そんなのお断りします。まだ、実際に困ってる場所に出かけて行って、その問題を解決するとかなら、俺が出る意味もあるとは思うんですけどね」ついつい、こっちから喋っちまった!

「そう、そうか、そりゃ名案ですよ!そうか、いいなあ、日本列島、住んでる方のお悩み解決します!そう、そうですよ、それなら超人ランボーさんにわざわざ出演して頂ける意味もあるってもんですよ!」すごいノリノリになっちゃったよ、この人
posted by 熟年超人K at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 書き足しお気楽SF小説

2022年05月16日

ランボー超人Bの物語-12 人気者っていろいろ大変@

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目が覚めたとき、あれっ、ここってどこ?みたいに一瞬なったけど、すぐに引っ越したんだ、って思い出した
早速ベランダに出て、マンションの周りの景色を、いい気分で眺めてみた

不動産屋さんと、いくつか物件見て回ったときは、部屋の中とか家賃とかに注意が向いてたんで、周りの景色なんてあまり覚えてないんだけど、今見るとなかなかいけてるじゃん、って思える(駒ちゃんもそう思ってくれる?)

向かい側にも、同じくらいの高さのマンションがあるけど、こっちより新しくてかっこいいのがちょい残念
下の通りを見下ろすと、歩道には歩いてる人が見えるし、車の通りも多い。やっぱ都会だなって感動した

室内に戻って、早速駒ちゃんに“渋谷区に越して来たよー!”って、メールを送る
それからちょっと持ってきたテーブルとか、冷蔵庫やテレビや服なんか動かしてると、駒ちゃんから返信あり

“やったねー!今夜は引越し祝いに行くからねーハート”って、むちゃくちゃ嬉しい返事じゃん!!
そう言えば、駒ちゃん来たら、ここの予備キ―渡すのかな〜。おお、俺の心臓どきどきになってる!

もう、こうして引っ越して来ちゃったんだけど、お隣さんとか下の階とか、引越しあいさつってーの、やらなきゃいけないんかなぁ。挨拶行って、俺がこのマンションに居るって教えるのも、どうなんだろなぁ…

そんないろいろは、とにかく今夜駒ちゃんが来たら相談して(なんか新婚っぽい?)からにしよーとか、ふわふわ落ち着かない俺。意味もない(?)のに、バスルームやトイレをチェックしたり、急に気が付いてベッドと布団は、買い直さんといかんかなぁ…、とか頭に浮かんで来る。変な俺になっちまったもんだ

どっちみち、そんなに目立つタイプじゃないけど、それでもテレビで見たとか騒がれ(…ナイナイ)たらマズって思って、なるべく目立たない系の服着てグラサンかけて、近所の町をぶらついてみたけど、家具屋なんてない

大体平均より低めの身長なんだし、オーラなんてもちろん出てっこないしで、誰も俺のことなんて見やしないけど、天気も良くないからグラサンが変かもってことで、外してTシャツの襟にひっかける

スマホのマップ見ても、家具みたいなもん売ってる店もなさそうなんで、近くの私鉄の駅に行ってみた
電車で新宿に出て、東急ハンズにでも行ってみようかって考えて、券売機のとこに行ってみた

誰も俺を見てないはずって思い込んでたけど、なんかひそひそ声が気になるんで、聴力を上げると「ねえ、あの人ってあれじゃない?」「う〜ん、なんか似てるよね」「ちょっと訊いてみる?」って、あっちに固まってるJKが喋ってるんだ

こりゃマズって思った俺は、さりげなく券売機から離れて、駅の外に出ることにした
「あれそうだよ、きっと」「そっかなぁ」「そうだよ、だってあたしらに気付いて逃げだしたじゃん」う〜ん鋭い!面白がってなんでもできちゃうんだよな、あの年頃…なんて余裕かましてる場合じゃない

俺って一応超人だから、無敵感覚に最近慣れてるのに、こんな風に後ろから女の子に付いて来られると、逃げたい気分になるもんなんだ(う〜んアイドル気分…かなぁ)

まあ、俺がちょっとその気で、すたすた歩いたら、普通のJKなんて付いて来られっこないんだけど、結局俺も悪い気がしてなくって、振り切るとこまでスピード上げてないんだよね
posted by 熟年超人K at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 書き足しお気楽SF小説

2022年05月08日

ランボー超人Bの物語-11 ヒーローにランクアップF

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なんでスマホのアドレスが分かってんだよ、って思ったけど、雄仁塚の社員の皆の顔が浮かんだ
俺が雄仁塚にいたのは、以前のテレビで紹介されてたんで、みんな知り合いの雄仁塚建設の社員に訊いて、教えてもらったってとこだろう

大体は褒めてるみたいなDMだったけど、中には俺のこと悪く言ってるのもある
いちいち見るのはめんどくさいなぁ、って思うんだけど、中には知ってる人からのもあるから、無視もできない

有名人がネットで叩かれたりして炎上、みたいなネット記事をこれまで面白がって見てたけど、こりゃほんと大変だよ
なんてこと、ぼやっと考えてたら、ほらメールの大群の中に大事なメールが入ってた

“昨日はお疲れさま 正体見せちゃったからこれから大変だね 殿は大喜びだったけど わたしはちょっと心配。。。 でもいつかは有名になっちゃうんだから 早めに経験しとくのも良いのかもねわーい(嬉しい顔)

実はこの先の展開、まだまだこんなもんじゃ済まなかったんだよね
駒ちゃんとの間にも、いろんな影響が出て来るのを、俺はまだ気づいていなかった

このアパートの場所は、もう知られてるから、また人が集まってるのかもと、ちよっと外を覗いて見たら、いるいる、あっちに4、5人、こっちに5、6人、少し遠いところに10人以上!
前回マスコミが集まったときと違い、女の子集団や若い男の子集団が、それぞれ固まってこっちを見てる

なんか、人気者になったみたいで、ちょっと調子に乗りそうな俺に、いかんいかんって大人な俺が注意する
これじゃあ、コンビニに買い出しに出たりできんかも…とか思えたんで、そんなことを駒ちゃんにメールしてみた

“ふーん、困ったねぇ でもなんか嬉しそうだね いよっ、に・ん・き・も・の!”って、からかいのメール
続けて“渋谷区のマンションに 早く引越した方がいいね このままだとわたし行けないよ。。。”と
そーだよなぁ、こりゃ早く引っ越さんといかんなぁ…

そうとなったら速攻で不動産屋に電話して、渋谷区のマンションに今夜引っ越したいんだけど、って言ったら「こ、今夜ですか」って驚いたけど、店に来てくれたら鍵を渡してくれる、ってなった

それで、見物人の眼なんか気にもしないで、裏の窓からさらっと空に飛び出して、さぁーっと駅そばの不動産屋に直行。契約書にハンコして、頭金(敷金?)みたいの払って、鍵もらって(担当者は俺に気付いてなさそう)、次はホームセンターに寄って、ダンボール箱とかガムテとかロープとか買って、アパートに戻った

家具とかは少なかったんで、ベッドと布団をホームセンターで買ったロープで括って荷物1。ダイニングテーブルと椅子をまとめて荷物2、服とかは全部カバー付きハンガーラックに入れて荷物3、ゲーム機、テレビ、DVDプレヤー、ソフト類はダンボール箱で荷物4、冷蔵庫は1個で荷物5…夜中までかけて引越し準備完了

さすがに、1時過ぎるとアパートの周りの野次馬もいなくなったんで、まとめた荷物を何回かに分けて、引越し先のマンションに空飛んで運んだ(こういうとき超人って便利だ)

運び終わった荷物を、適当にばらしたとこで終わりにして、最初に運んだ冷蔵庫からビール出してコンビニ弁当食って、明るくなりかけてたけど、ぐーすか寝ちまった
posted by 熟年超人K at 11:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 書き足しお気楽SF小説

2022年05月03日

ランボー超人Bの物語-11 ヒーローにランクアップE

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本番は、最初の予定と段取りが大分変わっちゃったけど、現場スタッフが俺の超人力をリアルに見てたんで、熱の入り方が凄かった(って後で駒ちゃんから聞いたんだけど)

俺が吹っ飛ばしたスタントマンを受け止めて、大きく破損したネットにはライトが当たり、どんなにすごい力で人が飛んで来たのかを、がっつり証明している

番組の進行は、殿倉さんからバトンタッチした水越アナが、先日の“信金猟銃立てこもり事件”の警察発表と、ヘリ空撮現場ライブ映像をからめて、事件の概要を説明した後、Tテレで再現した信金内部での俺の活躍に移った

「その再現ドラマは、今日スタジオに来ている超人ランボーさんが、本人自ら演って下さったんだよね」殿倉さんが、上手く水を向けると水越アナが「ええまあ…やって下さったんですが…」
そこから、俺がスタントマン二人と再現した、あの日のアクションの動画に切り変わる

「こ、これって、ワイヤーアクションじゃないよね」殿倉さんが心底驚いたような声を発し(さすっが!)
「大丈夫なんですか、あの方、本当に何メートルもすっ飛んじゃってますよねぇ」って、レイコさんが怯えた声で水越アナに声をかける

「大丈夫、でした。どうぞ、スタントマン協会の遠ケ峰剣次郎さんと、窪野刃(ジン)さんです」
犯人役の二人がスタジオに登場し、テレビ内では録音してある観客の驚きのざわめきが被せられてる

「いやぁ、ご無事のようでなによりです、遠ケ峰さん、窪野さん」殿倉さんが本当に心配していたみたいな声をかけ、レイコさんも「ほんとに、どこも痛いとか無いんですか?」と声掛けしてる

「大丈夫です。私ら受け身が得意ですから…とは言うものの、実際びっくりでした」って遠ケ峰さんが言うと「僕は…ちょっと肩を…。でも、大丈夫です、ほらこの通りぴんぴんしてるっす」変なこと言わないかって、フロアDのトクさんがちょっと心配顔

それから、元警視庁捜査一課の刑事さんだったゲストや、犯罪研究所とかの所長さんとかが、当日の立て籠もり犯逮捕について、専門的な意見を話し、番組を盛り上げてった(俺は、その間番組セットの横で待機中)

その後、俺が皆がいるセットの中に呼び込まれて(コスチューム姿で)、殿倉さんの質問に答えていく
「今日も、その格好ですね。前回、この番組に出て頂いたとき、中の方のお名前は紹介しましたよね」

「はい、上辻曲勇太郎です。現在は、警視庁特殊事件捜査係の非常勤嘱託をしています」
「でもそのスタイル、警視庁のじゃないですよね」フロアDのトクさんが、殿倉さんにボードを掲げる(それをそのままカメラが捉えてる)

「ああそうか、ウチで作ったコスチュームなんだ。なんか戦隊ものに出てきそうだけど、上辻曲さんの趣味なの?」わざとらしい投げかけに「前は、普通のジャージなんか着てたんですけど、すぐに破れたり、燃えちゃったりするんで、困って局の人に相談して、作ってもらいました」とか答える

それから、なんやかんややりとりして、レイコさんが「中のお顔、拝見できるかしら」とか言って、俺はマスクを脱いで、顔をさらすという筋書きだ

一応、前日Tテレ指定の美容室にいって、髪を短めにしてつんつん頭になってたし、メイクさんに顔もきれいにしてもらってたんで、俺史上最高のイケメン(…たってそれなりだけど)の顔を出してやった

その後、少し飛んで見せたり、警視庁広報部の次長さんが、凶悪犯罪対策として、いかに俺に期待しているか、とかの話も挟んでから、CMの後、スタジオから送り出されて、俺の長い一日が終わった

その日の夜から、俺の世界(まずスマホの連続着信!)は大激変したった
posted by 熟年超人K at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 書き足しお気楽SF小説