2022年01月16日

ランボー超人Bの物語-9 超人って楽しいかもD

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もう頭に来たんで、星崎さんにはっきり言ってやった
「なんだかんだ言っても、あんたも俺をうまく丸め込む気だったんだね!」って言っといて、すっくと俺は立ち上がった(ここで、なにか言って来たら、一応聞いてやる積りだったんだけど)

「まあ、そう熱くならないで下さい、上辻曲さん」俺の勢いに、全然応えてないで、涼しい顔して座ったまま
俺の方は、立ち上がちまったもんだから、後はここから出て行くか、それとも暴れてやろうかとか考えているのが分かったみたいに、星崎さんが重ねて言った

「警察というところはね、とにかく書類を出しとかないと、先に進めないところなんですよ」はあ?
「いいじゃないですか、貴方は別にそんな書類に縛られるような、普通の人間じゃないんでしょ」星崎さんに、ちょっぴりワルの顔が出てる

「じゃあ俺は、このままにしとけばいいってこと…なんだ」頭が冷めて、なんとなく星崎さんが言ってる意味が分かった気がした
「そうですよ。貴方は、どんな法律にも縛られないスー○ーマンなんだから。自分のやりたいようにできるんですよ」と言うことは…

「とにかく、警察のバックアップがあれば、世間を敵にしないで、貴方の好きなようにスー○ーマンが出来ますよ。ただ最低限、警察の意向と真逆の方向にさえ行かなければですけど」う〜ん、警察ドラマのまんまだ…

そんな訳で、俺は暴れもせず、出した書類はそのままにして、俺と星崎さんが話し合ってる間、じっと待ってた職員さんから、『服務規程』だとか『身分カード』だとか入ってる大きい封筒をもらって、今度はちゃんとエレベーターで下まで下りて、普通に正面玄関から出ていった(出るまで職員さんが同行してくれた)

外に出てから、折角こんなところまで来たんだから、駒ちゃんに会えるかな、と思って電話した(スマホは、超人ランボーコスチュームの腰に付いてるポケットに入るようになってる)

「あっ勇太郎さん!ちょうどよかったー。実は、殿倉さんが逢いたいって言ってるのよ」なんとグッドタイミング!俺、こっちに来てるんだよ、って返事すると、じゃあ、こっちに来られる?って話になった

早速、東京メトロの霞ヶ関駅まで徒歩って、赤坂のTテレ本社ビルに向かうことにした
俺はなんとなくご機嫌。大きい封筒もしっかり持って、駒ちゃんと殿倉さんが待つ赤坂にゴー!

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とは言っても、コスチュームのまんま電車でゴーなんで、行くとこ行くとこ周囲の人たちから、じろじろだったり、こそこそだったり見られまくって、有名人の気分(又はハロウィーンの)をたっぷり味わえたっす

だけど顔を隠してると、人間ずうずうしくなるんで、俺はへっちゃら(スターと違って、なにやらかす奴かわかんないので、サインしてくれとか握手してくれが無いのは、楽だけどちょっと寂しい?)

地下鉄から地上に出ると、夕焼け色に染まったビッグハットに、灯が点り始める頃になってた
相変わらず、遠巻きの人から見られてるんで、早足ですたすた歩くと、さすがに誰も付いて来れない

大体、マラソン選手くらいのスピード(それ以上だと避け切れない人がぶつかる)で歩いて、その勢いでTテレ本社ビルに入ってくと、守衛さんが慌てて何人か出て来た
けど、連絡が入ってたのか特に妨害もされず、そのまま受付のとこまで行けた

受付の女の子は、コスチュームの俺をそんなにじろじろ見ないで(テレビ局だから有名人は珍しくないんだろうな)「すぐ担当の駒沢が参りますので、そのままお待ち下さい」とか言う

待ってる間に、俺のアドレナリンがどっかに行っちまって、急に恥ずかしくなった
だって、シークレットブーツになってても、小柄な俺が、スパ○ダーマンみたいな恰好で、封筒持って、ロビーに立ってるんだぜ、そりゃ恥ずいよぅ

ちょっとどっかに行ってようかな、って考えてたら駒ちゃんがにこにこ顔で、こっちに向かって歩いて来た
「お待たせしました、超人ランボーさん。殿倉が上でお待ちしておりますので、どうぞお越し下さい」なんか、よそよそしいけど、ちゃんと応対してくれてる感じだ

エレベーターで二人切りになったんで、そのあたりのこと訊いてみた
「前に来たときより、扱いが良くなった気がするんだけど…」
「警察の誰かから、殿に連絡があったみたい。ウチの局の公認になったみたいよ」ドアの方を見たままで、小さな声でそう言った

なーる。星崎さんの言ってたことって、こういうことなんだ、と俺は納得
それで、殿倉さんとしては、例の専属契約は無いにしても、俺と仲良くしときたいって訳なんだ

殿倉さんに会うと、全くその通りで「これから局として、勇太郎さんを全面的にバックアップしますから」とかなんとか、思いっ切りの笑顔全開でそう言った

みえみえだけど「駒沢ADが、勇太郎さんの連絡係ってことで、よろしいですね」なんて言うもんだから、俺としても「はあ、よろしくお願いします」って、言うよりしょうがないじゃん

だけど、これで駒ちゃんと堂々と会えるね、って顔したら、小さく「うん」って頷いてくれたんで、俺としては有頂天の大満足で、殿倉さんに見透かされんようにするのが、大変でした(笑)
posted by 熟年超人K at 15:44| Comment(0) | 書き足しお気楽SF小説