2021年09月28日

ランボー超人Bの物語-8超人って大変I

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少し頭を冷やしたい気分だったんで、5000mくらいの高さまで急上昇して、さあこれからどうしようって、柄にも無く、じっくり考えたんだ

逃げてばっかいるんじゃ、どうしようもないじゃんか、って心の中の俺が言う
これじゃあ、スーパーヒーローどころか、世の中の困ったちゃんになっちまうぞ、ってまた俺が言う

女の子にもてるどころか、駒沢さんに会うのも人目を忍ぶことになってしまうじゃないかーい!って、調子に乗ってもう一人の俺がどんどん言い続ける
こりゃ、警察の一番上の人に会って、俺のこと分かってもらうしかないぞ、って俺にしては名案が浮かんだ、と思った

雄仁塚組だって社長さんが認めてくれて上手く仕事できるようになったし、あの大手組だって親分さんは話が分かってくれたし、一番偉い人に会うのがとにかく手っ取り早いんだ、って答えが出た

で、警察で一番偉い人って言ったら、警視総監だろ、って思った俺は、富士山と海の関係から、あっちが東京だろ、って思う方向に向かってかっ飛ばした

ぶっ飛んでるうちに、テレビの警察ものだと、上の人は大体頭はいいけど“権力闘争”かなんかしてちゃって、俺の言うことなんて聞いてくれんだろーな、って考えも浮かんだり、まあいいや行ってみたらわかるだろーとか、いろいろ考えてるうちに、下はどうやら鎌倉あたりかな

後は、三浦半島を横切って、東京湾に出るとじきにアクアブリッジが見えてくる
確か羽田空港が見えたら、北に進めば皇居が見えるから、後は高度を下げて、警察ものドラマでよく見るあの建物に辿り着くはず

羽田空港を通過するとき、ここの管制室の人たちって、俺に気が付くのかなー、なんて思ったりもした
それはとにかく、下はもう大東京。さっきまで、山梨県にいて、もう東京なんて、俺ってすごいな

そんなこととろとろ考えてるうちに、お馴染みの建物が見えた
警視総監に会ったら、なにを話したらいいのか、あまり考えてないうちに、もう到着しちゃったので、一旦下に降りて、建物の入口を探す(通行人とかいないので助かる)

だけど、どの入口にもお巡りさんが見張りをしている(立番って云うらしい)
そりゃあ、この格好で入って行ったら、絶対止められる、のは分かる

強引に入っちゃおうかとも思ったけど、最初がそれじゃあ、いくら警視総監の心が広くても、印象が良くないだろう
それで、さっき空から見たときあったヘリポートから入ることに決めた(Tテレもそこが入り易かったし)

大体、偉い人の部屋は一番上の景色のいいところにあるんだろうと、俺は推理していた(結果、上の階だったけど正解は11階で、その上に警備部とか公安部とか厳しい部署が一杯あった)

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ヘリポートに降りようと思ったけど、人が二人居たんでちょっと迷った
でも、その二人のうちの一人が、ちょうど顔を上げたんで、空中の俺と目が合っちまった(かなり距離あったんだけど…)

驚いたそいつは、慌てて隣の男の腕を掴んで「お、おい!」とか、大声出したんで、もうしょうがないや、って覚悟して、そのままヘリポートに降りた

「こんにちは、すみませんが、警視総監さんにお会いしたいんですが、そこの扉から入らせてもらいたいんですが」一応、丁寧風に挨拶をしておいて、後はどんどん歩き出した(どうせ返事を聞いたところで、断るに決まってるから)

当然、二人は慌てて、俺に追いすがりながら「勝手に庁内には入れないから!」と、俺の腕を掴んで強く言う
でも俺は関係ないって、知らん顔でそのまま進む。男二人、腕を掴ませたまま

せっかく、一緒になったんでどんな奴かと二人を見ると、一人はヘルメット持ってるから、あっちに停まってるヘリのパイロットなんだろう。で、もう一人(先に腕を掴んだ方)は、整備士なのか、二人ともつなぎの服を着てる(だから、応対が穏やかなんだな)

庁内に入る鉄扉を開けようとすると、ヘルメットの方が必死に止めにかかる。整備士らしき人は、携帯を取り出して、慌ててどこかに連絡し始めた
俺は構わず、パイロットを腕にくっつけたまま、扉を開けて中に入った

中に入ると階段があって、それを降りた処にまた鉄扉がある
一番上の階に、一番偉い人の部屋があると思い込んでた俺だから、迷わずその扉に手を掛けたが、折角腕にここに詳しい人がくっついているんだから、念のため訊いてみることにした

「すみません、警視総監の部屋って、このフロアなんですか?」と素直に訊いてみた
俺の進行を止めるつもりだったはずなのに、全く易々と俺に運ばれてしまっていたヘルメット男は、慌てて俺の腕から手を離して、階段を上に駆け上ってしまった

なんだ、逃げちゃったのか、と思ったが、めんどくさいので放っておいて、鉄扉をぐいっと開けた
さすがに、少し力の加減ができるようになっていたので、扉はぶっ壊れず、普通にすっと開いた

次の瞬間、俺の眼に映ったのは、廊下一杯に集まっているダークスーツの男たちの群れだった
それでも構わず、扉を開けて廊下に出た途端、両脇を俺よりずっと背が高い、びしっとした顔の男二人に挟み込まれてしまった

もちろん、俺の方はびくともしないから、両脇の男を引きずって、そのまま前に進む
あの大手組に突撃訪問したときと同じくで、こういう腕力に自信がある人達は、それが全く通用しないって分かると、必ずその三倍くらいの人数が、一気にこちらに組み付いてくる

特に暴れて、相手に大けがを負わせちゃったりはマズイので、少し力の加減をしつつ、構わず前に進む
「すみませーん!警視総監さんのお部屋は、このフロアでしょうかー!」ちょっと大声はなんだと思ったけど、分からないんで、とにかく分かる人がいるかどうか、訊いてみたんだ
posted by 熟年超人K at 18:01| Comment(0) | 書き足しお気楽SF小説